前回、前々回に続いて、VR(virtual reality)の活用方法を分野別に
今後の課題と組み合わせて書いていこうと思います。
前々回はゲームでのVR活用
前回は建築関連について
この記事の要点
VR活用のメインはゲームや建築、高度なシュミレーションであったり、鑑賞。
本日はシュミレーション訓練の分野でお話しをしようと思います。
訓練現場でのVR活用についてと課題
みなさん、就職や新しい職場への転勤などで初めての業務を行う際は、結構緊張しますよね?ただ、何も準備なしに直ぐに新しい業務に着手する事は少ないと思います。業務マニュアルなどを読み、事前知識をインプットしてから現場に立って業務にあたる。
こういう流れが一般的だと思います。職業毎に色々難しい面もあったりすると思いますが、マニュアルを見ればある程度の業務がこなせられる職務であれば問題ないのですが、高度な技術を必要としたり、生命の危険を伴うような職務の場合では、マニュアルだけではなく長期間の訓練や、大掛かりな擬似体験施設での経験が必要になったりします。
そういう場でVRが活用され始めています。
消防士向けのVR訓練活用
私は、2017年の海外でのVR展示会において、オーストラリア消防団で利用されているVR訓練機器を実際に体験してきました。
そのVR機器は、一般でも販売されているHTCVIVEを利用したものです。
ただ、本物の消火用ホース(かなり重かったです)とホースリールを利用し、現物と同じ重要にあわせた消防士用のウェアを着て体験しました。
HMD上にはリアルな火災現場が映し出され、どんどん延焼し始めています。
そこ状況下で消火活動を行うというものです。
訓練用として工夫されている点が何点かあります。
・ホースは実際に使用しているもので、ウェアも現実と同じ重さと使い勝手。
・ウェアには発熱器が仕込んであり延焼の度合いによって温度が変化する(本当に熱さを感じます)。
・ホースリールにはモーターが仕掛けてあり、放水と共に連動して動きます。
ですので、水圧を再現するように作られています。放水すると強い力で反動を感じ、後ろに引っ張られます。
・ホースにはトラッカーという位置情報を読み取る機器が装着されており、ホースの方角仰角を正確に捉え、放水量も正確に再現されます。
私はまともに動けなかったです。
というのも、これはエンターテイメント用ではなく本気の訓練用シュミレーターとして作られているからなのです。
私は体験して感動しました。危険な仕事に従事される方たちの大きな助けとなり、殉職などの悲劇も減る画期的な機械だと思いました。こういうのが広がっていけば良いなと思うのですが、障害として導入コストです。加えて、結構消防用機材は色々なタイプもあって統一化が進んでいないようなので、大量生産してコストダウンするというのも難しいようなのです。
ここら辺が課題なのでしょうね。
今後一層広がりを見せてほしいシュミレーター
日本では人口が減少していきます。その人口減にあわせてAIだロボットだといっていますが日本の強みは「人」だと思うのです。その強みを活かすためにもプロフェッショナルを育成できる機会・環境を増やすべきと考えています。その為にもVR技術やMR技術(MRについては、またの機会で説明します)を発展させていくべきと考えています。
次回は鑑賞での活用と課題について
今回もお読みいただきありがとうございました。次回は鑑賞活用について書いていきます。
鑑賞は人間の欲につながる部分もお話しようと思います。
以下も是非ご覧ください。
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